第120回の記念すべき全米オープンゴルフがデシャンボーの勝利で幕を閉じました。
松山選手は出だしのダボで躓き、4Hが終わった時点で5打スコアをおとしてしまい気持ちがもたなかったと想像します。
第3ラウンドの終盤、それまで好調だったショットが曲がり始めていましたが、何とか修正が出来るかと期待したものの、残念な結果となってしまいました。
やはり感じるのは、コースの難しさによるメンタルの疲労が想像を絶するレベルで襲ってくるのではと思います。
ゴルフの難しさのひとつに夜を挟むという事があると思います。
一晩経ったら好調な雰囲気もどこかに行ってしまう事は簡単にありますし、考え過ぎてしまう事もありますね…
さて、最近のメジャートーナメントを見ていると昔ほど面白くないというのが個人的な感想です…
ホールを攻略する方法がどことなく画一的ですし、トラブルをびっくりするようなアイデアでリカバリーするシーンも殆ど見なくなりました…
”打つ” というパットも少なくなって、恐る恐る触るだけ、なんてシーンは見ていて面白くありません。
昨年、渋野日向子選手が全英女子を取った時の最後のパットは、打った瞬間見ている自分の心臓の鼓動が一気に上がったのを今でも覚えています。
私は、パットは ”打って” 欲しいのです…
全選手が打っていき、決まる時は真ん中からスコーンと反対側のカップの縁にぶち当てて欲しいと思います…
サッカーで言うと、遠藤保仁選手のコロコロPKも良いのですが、キーパーが反応してもそれを力で打ち抜いていくPKが見たいのです…
タイガーウッズがプロ入りした翌年1997年のマスターズトーナメント…
初日のフロントナインを4オーバーの40で通過すると、後半6アンダーの30と驚異の巻き返しをして、初日を首位と3打差の4位につけました。
終わってみると、2位に12打差をつけたぶっちぎりの優勝!
ゴルフはパワーよりも技術や経験がモノを言うスポーツという神話が崩れ去った瞬間です…
この頃からウッズに対抗するために大会の主催者はコースの総延長を長くする方向にシフトしていきます。
自分はこれが今でもよくわかりません。
長距離ヒッターを有利にしなくするために距離を伸ばしたらより長距離ヒッターが有利になってしまいます。
今では距離は馬鹿みたいに長くなったし(今回の全米オープンは、7,477ヤード、パー70)、一般のアマチュアではドライバーで打っても届かないパー3があったりします…
日本では一番飛距離が出る年齢は高校生の時と言われたりします…
やはり飛距離は若い方が有利である事は間違いありません…
一方、技や経験は間違いなくキャリアを積んだ方が有利になります。
この力と技・経験の争いなら、若手とベテランの優勝争いが見られます…
ゴルフは他のスポーツと違い、幅広い年齢層が同じフィールで争えるのが特徴…
この一番大事な部分を今のコース主催者はもう一度考えてみてもらいたいと思うのです…