押さば押せ、引かば押せ。
相撲における極意であり、醍醐味です。
大相撲では、引いて勝つことをあまり尊しとはしていません。
一方、柔道の世界では、
押さば引け、引かば押せ。
という対照的な言葉があるようです。
でも、柔道の世界では 柔よく剛を制す という格言の方が有名ですね。
押す と 引く
これはとっても興味深い動作になります。
よく言われるのが、
米国のノコギリは押して切る
日本のノコギリは引いて切る
というのがあります。
引いて切る日本のノコギリの方が少しの力で精度も良いそうです。
ジャンボ尾崎プロが全盛期の時、彼のガッツポーズは拳を相手の方に向けてするものでした。
最近では巨人の原監督の仕草が有名だと思いますが…
一方、タイガーウッズ選手は、拳を思いっきり自分の方に向けるガッツポーズです。
この辺りにも押すのか引くのかという視点で見ると興味深いものがあります。
実は、自分はゴルフにおいても、押さば押せ、引かば押せ という意識が良いのではないかと思っています。
日本のゴルフレッスンにおいては、ダウンスイングなど左手リードで引くということをうたいながらも、
インパクトはボールを押せと言っている専門家が多くいます。
これは多分正解なんだと思いますが、わずか2秒程度のゴルフスウィングにおいて、このタイミングは押すとか引くとか
できないと思うんですよね…
それだったら、一層全て押しちゃえばいいじゃない! と思います。
どういう事か?
アドレス時は、足の裏でしっかりと地面を押せるような姿勢を意識すること。
それは、股関節の位置にもつながりますし、肩の位置もしっかりと収まります。
グリップの位置もアドレス時にしっかりと地面を押せる位置におけば正しい位置に自然と収まります。
手を伸ばして、グリップの位置が身体の正しい位置より前に出過ぎると、感覚として力は身体の前方に向かい地面に対して押せていません。
バックスイングだけは、自分の場合、右肩を引くイメージがあるので(35年前の日大ゴルフ部コーチの佐藤さん?の著書で読んだことがあるのでそれが今でも残っている為)、違うのですが、一方で左肩を思いっきり飛球線後方に押し出す意識を持てば、大きなトップへクラブが移動します。
トップからの切り返しで左手リードなんて一切気にせず、右手をボール目掛けて押していけば良い…
後は、慣性の法則で制御なんてできるわけないですから、勝手になすがままで…
ただ、ヘッドアップの原因なども肩、特に左肩でボールを押す意識があれば、身体の構造的にヘッドアップはできません。
大ファンだった、アニカ・ソレンスタム選手はルックアップすることで有名でしたが、それはそれ…
アマチュアはアドレスから全ての動作を押すということだけ(何を押すのかというと、地面です。結果としてボールを押せます)を
考えていればいいんじゃないかなぁ!?